【開催日時】
2024年9月25日(水)19:00~20:00
【座長】
那須 崇人 先生 (岩手医科大学)
【演者】
中山 敦子 先生 (榊原記念病院)
【イベント内容】
【参加費無料】ダイバーシティ推進委員会Next Generation部会(旧U-40部会)が企画する新たなwebinar “JCS Channel presented by Next Generations” はNext Generation部会メンバー座長のもと、スペシャルゲストをお招きし、循環器領域に限らず様々なトピックについて語って頂きます。第7回は「心臓リハビリテーションの真髄」として、榊原記念病院の中山敦子先生にご講演頂きました!
【講演概要】
JCS Channel Presented by Next Generations シリーズ 第7回「心臓リハビリテーションの真髄」
中山先生は循環器内科の専門医で、東京大学で博士号を取得し、循環器内科学だけでなく、医療AIや遠隔医療の研究も行っており、多くの賞を受賞しています。厚生労働省の循環器病対策基本計画委員会の委員、多施設臨床試験ネットワークの代表、日中のJCS/JCC部会長も務めています。
中山先生は医療について「病気に勝つ」という概念に疑問を持ち、リハビリテーションの重要性や患者が病気と付き合う方法についてお話しされております。
また、リハビリテーションは身体的な回復だけでなく、社会的復帰も含む包括的なプロセスであると強調しています。医療の中でリハビリの役割を理解し、多面的アプローチが必要であることが述べられています。
🏥 講演の概要:榊原記念病院 中山先生による心臓リハビリテーションに関する講演。
- 🎓 先生の経歴:東京大学で博士号取得、AIや遠隔医療に関する研究実績も豊富。
- 💖 心臓リハビリの目的:運動療法だけでなく、生活指導、栄養管理、心理サポートを通じて包括的な治療を目指す。
- 🌍 健康の決定要因:医療が健康に与える影響は20%で、他には社会経済や生活習慣が関与。
- 🚴 運動の重要性:早期にリハビリを始めることで回復力を高め、筋力低下を防止。
- 📊 多職種連携のメリット:リハビリにより再入院率が低下し、患者のQOL向上に寄与。
- 🤝 患者の教育:病気の自己管理を促し、患者が自立的に健康維持できるよう支援する。
このように心臓リハビリテーションは、患者の心身の回復を多方面からサポートすることが重要とされています。
🖥️ 遠隔診療の可能性
在宅勤務が医療従事者にも適用される可能性があり、遠隔診療の有効性が期待されています。 📈 プログラムの成果
3ヶ月の遠隔介入で心理テスト(PHQ-9)に改善が見られ、効果的な結果を出しました。
💡 デジタル医療の分類
デジタル医療には診断と介入の両面があり、Apple Watchのようなデバイスを用いた情報収集が行われています。
🚲 エルゴメーター vs ウェアラブルデバイス
安全性を重視する場合はエルゴメーター、利便性を重視する場合はウェアラブルデバイスが推奨されます。
🏥 心臓リハビリテーションのネットワーク化
心臓リハビリをネットワーク化し、リハビリ終了後も遠隔で継続できる体制の整備が進められています。
👧 子供たちとの教育イベント
小学生から中学生向けに健康教育を行い、遠隔技術への興味を育む取り組みが実施されています。
🏘️ 遠隔医療の地方展開
地方や離島の医療アクセス向上のため、遠隔医療の活用が推奨されています。
📊 コスト効果と安全性
遠隔医療の導入にはコスト効果と安全性の検証が必要で、持続可能な運営モデルが求められます。
🤖 AIの活用と課題
AI技術の倫理面と適切な運動処方のためのデータ活用が進められており、精度の向上に注力しています。
🧑⚕️ 医療従事者の不可欠な役割
AIはサポート役として期待されますが、医師や看護師の役割は代替不可能とされています。
- 🏥 地域連携の重要性: 地方の医療施設との連携を進めることが重要とされています。遠方の患者が定期的なフォローアップを受けられるよう、地域の医師と協力が求められています。
- 💡 チームの設立: 各地域で心理的リハビリのチームを作り、医師以外のリーダー(PT、看護師等)が中心となって地域全体の医療意識を向上させることが理想です。
- 🏠 在宅リハビリの支援: 遠方の患者が自宅でもリハビリを継続できるよう、簡単な運動方法を指導する仕組みを整えることが推奨されています。
- 💪 モチベーション維持: 高齢者の患者に対しては、「寝たきりになりたくない」「友人に会いたい」など、個々の関心に応じた目標設定が重要です。
- 📋 リハビリ施設との連携: リハビリ施設やフィットネスクラブと提携し、運動メニューを共有するなどして、継続的なリハビリを支援する体制が必要です