2008年8月18日
会 員 各 位

社団法人日本循環器学会
理事長 小川 聡
同 健保対策委員会 
委員長 和泉 徹
日本心臓病学会
理事長 永井 良三
同 保険及び新医療対策委員会
委員長 松木 高雪

心臓カテーテル検査時における圧トランスデューサー使用について

2007年末に発生した心臓カテーテル検査時のC型肝炎感染事件は、ディスポーザブルの圧トランスデューサーの取り扱いを見直す契機となり、「診療行為に伴う院内感染事例の発生及び安全管理体制の徹底について」(平成19年12月28日、医政指発第1228001号厚生労働省医政局指導課長通知)、「心臓カテーテル検査時のC型肝炎の感染について」(平成19年12月28日、JCS Newsletter臨時号)などにより日本循環器学会員へ適正使用をより促した経緯がある。その後、平成20年5月30日、各都道府県衛生主管部(局)宛てに、厚生労働省医政局指導課から“心臓カテーテル検査・治療による複数の患者におけるC型肝炎発症事例の検証の経過について”が示された。これは、平成20年2月に発表された当該病院院内感染調査委員会からの中間報告をもとに第7回院内感染対策中央会議(座長:小林寛伊 東京医療保健大学学長)での討議結果を受けてまとめられたものである。その討議結果の骨子は以下の三点にある。
 1.注射筒の再使用によりC型肝炎ウイルスの伝播が起こりうること。
 2.圧トランスデューサーの再使用によるC型肝炎ウイルスの伝播可能性については評価するだけの充分なエビデンスがないこと。
 3.従事者の手指を介しての感染の可能性もあり得ること。
そこで、日本循環器学会は、これら一連の経過を踏まえ、改めて単回使用医療機器の安全使用をより一層高めるよう全会員に要請する。具体的には、以下の指針を遵守することを求める。

心臓カテーテル検査時における圧トランスデューサーの使用に際しては
 1.ディスポーザブル圧トランスデューサーは原則として単回使用とすること。
 2.自動注入器を使用する場合はその取扱い説明書を遵守すること。

 歴史上、心臓カテーテル検査時における圧トランスデューサーの複数回使用は適正なる方法により安全に運用されてきた長い実績がある。しかしながら、今回の事案において患者に重大な有害事象が生じた可能性があることを重視し、上記に示したリスク回避指針を提言するものである。また、これらの指針が現場に円滑に受け入れられるよう、単回使用機器が特定保険医療材料として早期に承認されるよう強く要望する。

以上