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第7回 日本循環器学会プレスセミナー
開会・座長挨拶 慶應義塾大学医学部循環器内科 教授 福田 恵一 氏

本セミナーの座長を務めた福田氏は開会の挨拶で、今回のテーマを成人先天性心疾患とした背景について触れた。

日本における成人先天性心疾患の現在の推定人口は約50万人と非常に多く、虚血性心疾患とさほど変わらない数となっている。一部の先天性心疾患では小児期の治療のみで済む患者もいるが、多くの複雑心奇形では大人になってからも病気を発症するため、誰が診療するかが問題となる。小児の循環器専門医は300〜400人と少なく、また、成人期には妊娠・出産や動脈硬化の進展その他、さまざまな問題が生じる。大人の循環器専門医はこの疾患の対応に迷うこともあり、専門医がいないことは社会的にも大きな問題となっている。

福田氏は「今日のセミナーの内容を社会に訴えることで、成人先天性心疾患の診療体制を整える方向に向かうような、あるいは専門医育成の助力になるような社会的意見を盛り上げていただきたい」と参加者に呼びかけ、挨拶を締めくくった。

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